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Plastic Surgery

形成外科

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眼瞼下垂症

眼瞼下垂症とは上まぶたが十分に挙がらない状態のことです。 角膜反射光と上眼瞼縁の距離(margin reflex distance MRD)によって診断されます。 腱膜性下垂 筋原性下垂 神経原性下垂 などの種類があります。
このうち、加齢や外力(白内障手術後、コンタクトレンズ長期装用、アトピーで頻繁にまぶたをこするなど)によって、 上まぶたを挙げるのに重要な役割を果たす眼瞼挙筋腱膜(挙筋腱膜)が薄くなったりすることで起こるものを腱膜性眼瞼下垂症と呼び、 特に加齢によって起こるものは老人性眼瞼下垂症とも呼びます。後天性眼瞼下垂症の多くがこれにあたります。
両眼に起こることが多く、開瞼障害、肩こり、二重の不正、眉毛挙上、めまい、睡眠障害などの症状がでます。
多くの場合は加齢による腱膜性眼瞼下垂で、適応のある場合は保険適応で挙筋前転法により治療を行っています。 ダウンタイムは切開法二重に準じます。腫れぼったい瞼を治す、二重の幅を変えたい、余剰皮膚が多い場合などは違った術式をおすすめすることもあります。

治療法および期待される効果

挙筋腱膜前転術
眼瞼挙筋自体は機能していて、挙筋腱膜のみが異常をきたしていると予想される場合に適応となります。
上まぶたの皮膚を切開してから、薄くなったり、瞼板からはずれしまったりしている挙筋腱膜を瞼板に糸で固定し直します。 まぶたの切開を伴うため、術後1~2ヵ月は赤みを生じ硬くなりますが、徐々に目立たなくなります。
主な副作用
  • 出血、痛み、創部感染
  • (縫合した場合)縫合不全
  • 傷跡の赤み
稀な副作用
  • 局所麻酔・薬剤アレルギー
  • 再発・腫瘍の残存
  • ケロイド、瘢痕

料金

1割負担 2割負担 3割負担
片目 11,000円 20,000円 30,000円
両目 16,000円 32,000円 50,000円

内眥形成

睫毛内反や眼瞼下垂症に伴い蒙古襞が開眼抵抗になっていれば保険適応で目頭切開(Z形成)を行います。

ほくろ除去

睫ほくろとは、メラニン色素を産生ずる細胞が増殖したもので、一種の良性腫瘍です。黒子、色素性母斑、母斑細胞性母斑等と称されます。
ほくろは生まれつきのものもありますが、幼少期から徐々に大きくなったり、成人以降にも発生します (大人になってから発生したら全てシミだと思っている人もいますが、ほくろの場合もあります)。 多くの場合は平坦で茶色〜黒色、時に青い色をしています。 ほくろのメラニン産生細胞の数が多いと盛り上がったりすることもあります。一般に「いぼ」と称している無色のものでも、 メラニンをあまり含まない細胞が増殖しているものもあり、多種多様です。
ほくろに関してはほとんどの場合は美容的な理由で治療となります。
美容医療が一般化した現在、日常で最もよくおこなう治療の一つです。
但し、腫瘍であるがゆえに、まれに悪性のものもあります。しかし悪性のほくろは他の癌と比べて日本人には多くありません。 あまり神経質になることはありませんが無条件に大丈夫と言えるものではありません。

治療方法

切除縫合
メスを用いてほくろを切り取り、糸で縫合して傷をふさぎます。 保険適応で治療可能な場合がほとんどです。 線状の傷跡が残ることが最大の欠点ですが、悪性の疑いがある場合などではまず第一に選択するべき方法です。
電気分解法
電気メスを用いて、ほくろを除去します。

ほくろ除去の「痛み」について

ほくろは良性の腫瘍であり、除去の際には物理的に細胞を破壊する必要があります。 メスによる手術の場合には麻酔は必須です。ほくろの部分にだけ皮膚に麻酔を行います。 麻酔に用いる針は通常の採血など一般医療において用いる針などに比較して遙かに細く、痛みを最小限にします。

背中など「部位」によるほくろ除去の違い

ほくろの治療において気をつけなければいけないのが手や足に関わるものです。 この部位は日本人においては悪性のほくろ発生率が高い部位です。安易にレーザー治療することは避ける必要があります。
またメス、レーザーに限らず、ほくろの治療後に肩や胸などで傷跡が目立つ傾向にありますので慎重な対応を要します。 ケロイドのようになることもあるので、適当に治療することは避けなければいけません。 また肩や胸でなくとも、顔に比較して体や腕脚など他部位は治りが遅く、治療後も少し白くなることがあります。 ほくろの局在する深さや性状によっても異なりますので、事前に確認をしてそのリスクをお話しします。

粉瘤

ある日気が付いたら首の付け根やわき、背中、股関節などにぽっこりと臭い腫れ物ができていたということはありませんか? それはもしかしたら「粉瘤(ふんりゅう)」かもしれません。
粉瘤は「アテローマ」という別名もある腫瘍のことで、皮膚の下に嚢腫という袋ができてしまい、 通常なら垢となって剥がれ落ちる皮脂や角質といった肌の老廃物が袋の中にたまっている状態で、放置していくとどんどん大きくなっていきます。 年齢や性別など関係なく清潔にしていてもできるもので体中どの部位にもできますが、首や背中、耳の後ろ、顔、股関節などにできやすいです。

粉瘤の特徴

  • 皮膚が少し盛り上がり、数ミリ~数センチの丸いしこり
  • しこりの中央に開口部(黒い点)がある
  • つぶれていなくても臭いがある場合がある
  • しこりを強く圧迫すると、臭い膿やネリ状の物質が出てくることがある
  • 基本的には痛み等自覚症状はないが、炎症を起こすと痛みを伴う
ニキビのように袋が大きくなりすぎて自然に破裂してしまうこともあります。 また、自分で無理やり潰してしまうと袋の中身が皮膚の下に飛び散ってしまい炎症を起こしてしまいます。 この炎症を起こしている状態を「炎症性粉瘤」や「感染(性)粉瘤」と呼びます。
基本的に粉瘤は袋をきれいに取り去らなければ再発することが多く、 炎症を繰り返して起こすと、非常にまれですが悪性化することもある腫瘍です。

治療方法

粉瘤は感染していれば、外科的に排膿し、抗生剤の内服、洗浄、軟膏の外用で治療します。 感染が落ちついたり、感染していないものは袋を外科的に切除します。 脂肪腫、切開化上皮種は大きさ、深さなどにもよりますが、ほとんどは局所麻酔で日帰り手術が可能です。
主な副作用
  • 出血、痛み、創部感染
  • (縫合した場合)縫合不全
  • 傷跡の赤み
稀な副作用
  • 局所麻酔・薬剤アレルギー
  • 再発・腫瘍の残存
  • ケロイド、瘢痕

ワキガ(腋臭症)・多汗症

ワキガと多汗症は、一緒にされがちですが実は症状が違います。
ワキガは、遺伝的な要素が強くワキの下から独特のニオイが発生します。多汗症は、汗が過剰に出てしまう状態で特にニオイがあるわけではありません。
違いは、汗腺にあります。人間の体には2つの汗腺があります。ワキガの原因は、アポクリン腺です。多汗症の原因は、エクリン腺です。
アポクリン腺
ワキの下や外陰部、肛門周辺、乳輪、外耳道といった特定の部分にしか存在しません。
細胞の一部が剥がれ落ちて一緒に分泌されるため、細菌が繁殖しやすくニオイの原因となります。
エクリン腺
全身の体表面に分布し、毛包と独立した部分にあります。
発汗により体熱の放散をおこない、成分の90%以上が水分でサラサラしています。

治療方法

ボトックス治療
汗の線を麻痺させるボトックスをワキの汗のでる範囲に細い針で注入していきます。
一度打つと3ヶ月から6ヶ月は効果が持続するので、6ヶ月くらいで再注入していきます。
リスク・副作用
疼痛・腫れ・内出血・アレルギー・違和感を生じる可能性があります。
剪除法
ワキの中心をシワに沿って切開し、目視しながら汗腺をしっかりと除去していきます。
リスク・副作用
感染、血腫、瘢痕、瘢痕拘縮、色素沈着、皮膚壊死、皮膚熱傷が起こる可能性があります。

料金

剪除法(皮弁法) ボトックス注射
治療内容 手術によって幹部を切開し、原因となるアポクリン線を取り除く ボトックスという薬剤を原因となる部位に注射する
対象 重度のワキガ/多汗症 軽度のワキガ/多汗症
施術時間 2~3時間程度 10分程度
持続期間 半永久的 4~6ヶ月
料金相場 保険適用:20,000~70,000円 自費¥24,000円~
メリット
  • 効果が永続的
  • 皮弁法は保険適用になる
  • 施術時間が短い
  • ダウンタイムがない
デメリット
  • ダウンタイムがある
  • 費用が高額
  • 効果が数か月
  • 注射時に痛みがある
傷跡の有無 2~4cmほどの傷痕が残る 残らない
ダウンタイムの有無 ある ほとんど無い

外傷とは、外力(機械的、物理的、化学的)により生じた組織・臓器の損傷(けが)をさします。 形成外科は顔面、手足などの外傷をきれいにし、機能を損なわずに治癒させることを得意としています。
外傷は、切創(切りきず)、擦過傷(すりきず)、裂挫創(皮膚が裂けたきず)、刺創(刺しきず)、咬傷(咬みきず)などがあります。 傷をきれいに治すためには初期の治療が、とても大切です。けがをした場合は、すみやかに形成外科への受診をおすすめします。

治療法および期待される効果

切創(切り傷)
切り傷ガラス片や刃物などの鋭利なもので切れたいわゆる「切り傷」です。
手足の切創においては、比較的浅いところを走行する神経、血管、腱などの損傷を伴うことがあるため、 早期にそれらの損傷を確認し適切な処置を受ける必要があります。
顔面の切創においては顔面神経(耳前部皮下にある顔の表情を作るための神経)、涙小管(目頭にある涙の排泄路)、 耳下腺管(頬部皮下にある唾液の流れる管)などの重要な器官損傷を伴うことがあり、放置することで重篤な後遺症を残す可能性があり、 形成外科での専門治療が必要となります。
受傷時は局所をガーゼ等で保護・圧迫、挙上(手足の場合)して、できるだけ早く治療を受ける必要があります。 切創の場合、一般的には周囲組織の損傷は軽度であり、縫合処置などにより早期治癒が可能です(1週間以内)。
形成外科では真皮縫合や、細い糸を使用した治療によりよりきれいに傷を治療することが可能です。
擦過傷(すり傷)
切り傷ガラス片や刃物などの鋭利なもので切れたいわゆる「切り傷」です。
手足の切創においては、比較的浅いところを走行する神経、血管、腱などの損傷を伴うことがあるため、 早期にそれらの損傷を確認し適切な処置を受ける必要があります。
顔面の切創においては顔面神経(耳前部皮下にある顔の表情を作るための神経)、涙小管(目頭にある涙の排泄路)、 耳下腺管(頬部皮下にある唾液の流れる管)などの重要な器官損傷を伴うことがあり、放置することで重篤な後遺症を残す可能性があり、 形成外科での専門治療が必要となります。
受傷時は局所をガーゼ等で保護・圧迫、挙上(手足の場合)して、できるだけ早く治療を受ける必要があります。 切創の場合、一般的には周囲組織の損傷は軽度であり、縫合処置などにより早期治癒が可能です(1週間以内)。
形成外科では真皮縫合や、細い糸を使用した治療によりよりきれいに傷を治療することが可能です。

裂挫創(皮膚が裂けた傷)

鈍的外傷により生じた皮膚の損傷で、切創に比べて創部周囲の損傷が高度で、創縁の損傷の程度により治癒に時間がかかることがあります(1週間以上)。 また、創部の汚染(屋外での受傷など)を伴っている場合は、処置後の感染(バイキンの繁殖)の危険性も高く、 初期治療時に創部の十分な洗浄と抗生物質、破傷風の予防薬の投与が必要となることがあります。
治癒後の瘢痕が高度になる場合の多く、その場合は手術やレーザー、再生治療により瘢痕の治療が可能です。

刺創(刺し傷)

先端の尖った物が突き刺さって生じる創で、創口が小さくても奥行きが深い事が特徴です。 時には刺さった物の先端が創内で折れてしまい、摘出が必要になる場合もあります。 また、深部に創が及ぶと血管損傷や神経損傷、さらには重要な臓器損傷の可能性があります。 このような場合は異物除去や止血、深部組織の修復が必要となります。

咬傷(咬みきず)

ヒトや動物に咬まれた後に生じる創傷です。口腔内は雑菌が多いため、受傷後の感染の頻度が最も高い創傷のひとつです。 十分な洗浄、抗菌薬の投与、破傷風の予防注射などが行われます。 受傷時に閉創すると、創内に膿瘍(うみ)を形成することがあるため創部は縫合せず、適宜洗浄し開放創のままで治癒させます。
治癒後の瘢痕が高度になる場合の多く、その場合は手術やレーザー、再生治療により瘢痕の治療が可能です。

傷跡・ケロイド・瘢痕の修正

傷跡の治療にはケロイド・肥厚性瘢痕・肉芽腫・成熟瘢痕・瘢痕拘縮といった種類があり、それぞれ治療法が異なります。
ケロイドは体質によるものが多く、遺伝することもあります。ケロイドは胸や肩、お腹(特に帝王切開をされた方の下腹部)、 耳などが好発部位であり、元の傷の範囲を超えて拡大するという特徴があります。一般にケロイドと言われるものには肥厚性瘢痕が多く、 ケロイドと似ていますが、元の傷の範囲を超えて拡大はしないという点がケロイドと異なります。
肉芽種は異物や、感染、腫瘍などによって組織が増殖してしまったものを言います。成熟瘢痕は白っぽくテカテカした傷跡です。 瘢痕拘縮は傷跡によってひきつれ、運動制限が出てしまうものを言います。顔、関節、手足などの瘢痕に多く見られます。

治療および期待される効果

手術をしない方法
飲み薬
飲み薬ではトラニラスト(リザベン®)が有効であるとされています。 抗アレルギー剤であり、組織中にある各種炎症細胞が出す化学伝達物質を抑制することにより、 痒みをはじめとする自覚症状を抑え、さらには病変自体を沈静化させると考えられているものです。
塗り薬
塗り薬として効果のあるものにはいくつかあります。赤み、痒みなどの症状が強い場合、ステロイド軟膏・クリームなどが使用されます。 そのほかには非ステロイド系抗炎症剤、ヘパリン類用物質であるヒルドイドソフト軟膏®などが使用されます。
圧迫固定具
傷跡はよく動かす場所や刺激が加わる場所にできることが多いため、創部を安静に保つために固定具を使用することがあります。 固定による合併症のリスクもあるため、医師の指示に従ってください。
テープ治療
ステロイドのテープやシリコンジェルのテープが使用されます。テープによる皮膚かぶれを生じなければ長く使用することで改善します。
注射
ステロイド(ケナコルト®)を傷跡に直接、注射します。赤みや盛り上がりは著明に減少しますが、 効果が強すぎるとかえって凹んだ瘢痕になることがあります。女性ではステロイドの影響で生理不順が生じることもあるため注意が必要です。
手術療法
摘出術
瘢痕の組織を切除して細い傷跡に縫合し直します。Z形成やW形成などを使用して傷跡をより目立たなく、再発しないように治療します。 術後赤みを生じ硬くなりますが、徐々に目立たなくなります。 体の部位や傷の大きさにより手術跡が目立ってしまう可能性、 術後の内出血や合併症リスクがあります。
主な副作用
  • 出血、痛み、創部感染
  • (縫合した場合)縫合不全
  • 傷跡の赤み
稀な副作用
  • 局所麻酔・薬剤アレルギー
  • 再発・腫瘍の残存
  • ケロイド、瘢痕

でべそ(臍ヘルニア)

臍ヘルニアとは一般的にでべそです。疾患は臍ヘルニアと際突出症に分類されます。 二つの疾患の違いは。泣いたときなど腹圧がかかると大きくなり、指で押さえたら引っ込む方が臍ヘルニア、大きさが変わらない方が臍突出症です。

治療法および期待される効果

臍ヘルニアはほとんどの場合、自然治癒しますが、1歳を過ぎた頃から自然治癒傾向は低下していくとされています。 手術は自然治癒しない症例や臍輪は閉じても皮膚が余ってしまった症例に対して行われます。
手術についてですが、臍ヘルニアに関しては臍輪を形成するためお腹の筋肉を縫いよせます。 次に余分な皮膚や皮下組織を取り除いてくぼみを作るようにしますが、これは臍突出症の手術と同じです。 個人差もありますが、術後の痛み、腫れ、内出血は1~2週間で落ち着いてきます。傷跡が残ることがありますが 、2〜3ヶ月で目立たなくなっていきます。
主な副作用
  • 出血、痛み、創部感染
  • (縫合した場合)縫合不全
  • 傷跡の赤み
稀な副作用
  • 局所麻酔・薬剤アレルギー
  • 再発・腫瘍の残存
  • ケロイド、瘢痕
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