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バセドウ病で胃が気持ち悪い!原因と対処法を解説
バセドウ病に伴う胃の不調は、患者が経験するストレスです。
胃もたれや胸やけ、吐き気などの症状が日常生活に影響を及ぼし、ときには生活の質の低下にも繋がります。
本記事では、バセドウ病と胃症状の関係性や胃炎との研究結果などを踏まえて、胃の不調への対処法を解説します。
ぜひ参考にして、胃の調子を整えていきましょう。
バセドウ病と胃の関係
バセドウ病は、免疫系の異常により甲状腺が過剰に活動し、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される自己免疫疾患です。
甲状腺ホルモンの過剰分泌が直接的に胃の機能にも影響を及ぼすことは少ないものの、交感神経の刺激作用によって胃粘膜血流と胃粘膜防御因子が低下するケースがあります。
胃の蠕動運動(ぜんどううんどう)が過剰になることで、食物が通過する速度が速くなり、結果として、吐き気や下痢などの症状が現れるケースがあるでしょう。
さらに、バセドウ病の患者さんは、病気そのものへの不安や、治療に対するストレスを抱えがちです。
この精神的なストレスが自律神経のバランスを崩し、先述のとおり胃酸の過剰分泌や胃の動きに悪影響を及ぼすことがあります。
ストレスが胃腸の動きを不規則にし、胃痛や胃もたれ、さらには慢性的な消化不良を引き起こすことも考えられます。
このように、バセドウ病による甲状腺ホルモンの異常分泌と、それに伴うストレスが複合的に作用することで、胃を含む消化器系のさまざまな問題が発生するのです。
バセドウ病と胃炎の研究
ある研究で35例のバセドウ病患者を対象に、彼らが高ガストリン血症およびA型胃炎を発症する可能性についての関係性を詳細に分析しました。
バセドウ病は甲状腺の自己免疫疾患の一つであり、甲状腺ホルモンの過剰生産を引き起こします。
この状態がどのようにして高ガストリン血症、そしてさらにはA型胃炎へと進行するのかを理解するため、健常者との比較を行い、甲状腺ホルモンの影響と胃の健康との間の関連を探求しました。
研究の結果、バセドウ病患者群は健常者群に比べて、高ガストリン血症の発症率が有意に高いことが判明しました。
これは、バセドウ病による甲状腺ホルモンの過剰分泌が高ガストリン血症を誘発し、その結果、A型胃炎へと繋がる可能性があることを示唆しています。
特に注目すべきは、60歳以上の患者群や、甲状腺機能が正常化した後も高ガストリン血症の症状が続く患者群で、A型胃炎の合併率が特に高いことが確認された点です。
この研究において、A型胃炎を患っている7例の患者の中で、1例において胃癌が確認されたことは、特に重要な発見です。
A型胃炎が胃癌へ進行するリスクファクターであることが広く認識されているため、特に60歳以上のバセドウ病患者においては、胃癌の早期発見と予防のために、定期的な内視鏡検査を推奨する必要性が高まっています。
この研究は、バセドウ病患者の胃腸系合併症の理解を一層深め、早期診断と治療戦略の策定に役立つ貴重な情報になるでしょう。
バセドウ病の胃症状を改善するためポイント
バセドウ病によって引き起こされる胃の痛みや胃症状は、日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。
そのため、これらの症状の改善が、患者の生活の質を向上させるうえで重要です。
早期発見と継続的な管理、そして自分の症状に合わせた適切な対策の見つけ方がポイントになります。
早期発見においては、バセドウ病に伴う胃症状が現れ始めたら、それを見逃さずにいち早く対応することが求められます。
胃痛や胸やけ、さらには食欲不振や吐き気といった症状が現れたら速やかに医療機関を受診しましょう。
医師による診断や精密検査を通じて、胃病変の有無やその程度を把握し、適切な治療方針を立てることができます。
また、継続的な管理も大切です。
内視鏡検査によって胃の異変が確認された場合には、その後の経過を定期的にチェックしましょう。
状態に応じて、6ヶ月に一度から1年に一度のペースで内視鏡検査を受けることが推奨されます。
これにより、症状の悪化を未然に防ぎ、必要に応じた治療を適切なタイミングで行えます。
さらに、個々の症状に合わせた対策の見つけ方も大事です。
例えば、酸逆流の症状がある場合は、食事内容の見直しや就寝前の飲食を避けるなど、食事療法、または適切な薬物療法が向いています。
このように、自分の症状に合わせた対策を見つけ出し、実践することで症状の軽減に繋がります。
胃の調子に注意しましょう
胃の調子を崩しがちなバセドウ病。
しか、適切な対策を心がけると、胃の症状改善や進行防止が可能です。
まずは自分の症状をしっかり把握し、医師の指示に従って継続的な管理を行いましょう。
加えてストレス対策や食事・生活習慣の見直しなど、日々の健康管理が欠かせません。
胃をいたわりながら、前向きな毎日を過ごしていきましょう。
なお、バセドウ病の症状のひとつである眼球突出も胃の調子の変化によって悪化が考えられます。
当院では、眼窩減圧術などにより出目修正を行なっております。
そのほか、ダウンタイムの少ない治療方法も提供していますので、眼球突出でお悩みの場合は、当院までお気軽にご相談ください。