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強度近視と眼球突出の関係とは?形状変化と合併症のリスク等も解説

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「目が飛び出ているように見える」または「強度の近視」で悩んでいませんか?これらの症状は、深刻な眼の健康リスクを示している可能性があります。

しかし、適切な知識と対処法があれば、問題を解消することが可能です。本記事では、強度近視と眼球突出の関係などを解説します。

目次

強度近視と眼球突出の基本概念

強度近視と眼球突出は、一見無関係に思えますが、密接な関係があります。両者の基本概念を理解することで、目の健康管理に役立つでしょう。

強度近視とは、一般的に-6.25ディオプター(D)以上の近視のことを指します。つまり、かなり強い度数の眼鏡やコンタクトレンズが必要な状態です。目の奥行き(眼軸長)が27mm以上に伸びていることも特徴的です。

一方、眼球突出は文字通り、目が通常より前に飛び出している状態を指します。測定には専用の器具(ヘルテル眼球突出計)を使用します。日本人の平均的な眼球突出度は約13mmで、15〜16mmを超えると異常とみなされます。

強度近視の方は眼球自体が大きくなるため、眼球突出のように見えることがありますが、これは病的な眼球突出とは区別する必要があります。

強度近視による眼球の形状変化

強度近視は眼球の形状を大きく変化させ、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。その主な特徴は、眼軸長の延長と眼球後部の突出です。

先述のとおり、眼軸長の延長は強度近視の最も顕著な特徴です。この延長は、目の焦点を網膜の手前に結ばせ、遠くのものがぼやけて見える原因となります。

さらに、眼軸長は成人後も伸び続ける可能性があります。壮年期(平均48歳)の強度近視患者でも、年間0.13mmの眼軸長の延長が観察されたケースもあります。

眼球後部の突出も、強度近視の特徴的な形状変化です。眼軸長が極端に伸びると、眼球の後ろ側が突出し、「後部ぶどう腫」と呼ばれる状態になります。この変形により、網膜や脈絡膜、強膜が引き伸ばされて薄くなってしまいます。

強度近視による眼球突出と病的眼球突出の違い

強度近視による眼球突出と病的眼球突出は、一見似ていますが、全く異なる状態です。

症状と合併症の面でも、両者には大きな違いがあります。強度近視による眼球突出は、通常、視力低下以外の症状をほとんど引き起こしません。

しかし、病的眼球突出では、目の痛みや充血、まぶたの腫れなどの症状が現れることがあります。さらに、複視(物が二重に見える)や視野狭窄といった深刻な問題を引き起こす可能性もあるのです。

合併症のリスクも異なります。強度近視の場合、網膜剥離や緑内障のリスクが高まりますが、これらは眼球の大きさに関連しています。対して、病的眼球突出では、視神経の圧迫による失明のリスクがあり、より緊急性の高い対応が必要になることもあるでしょう。

参考:MSDマニュアル家庭版「眼球の突出」

強度近視に伴う眼球突出のリスクと合併症

強度近視に伴う眼球突出は、単なる見た目の問題ではありません。重大な合併症のリスクを高める可能性があるのです。特に注意すべきは、網膜剥離、緑内障、黄斑変性の3つです。これらの合併症について、詳しく見ていきましょう。

網膜剥離

強度近視では眼球が前後に引き伸ばされるため、網膜が薄くなります。薄くなった網膜は傷つきやすく、小さな穴が開いたり、裂けたりしやすくなるのです。

そこから網膜剥離が始まり、急激な視力低下を引き起こす可能性があります。強度近視の方は網膜剥離のリスクが20倍も高くなるとも言われています。

緑内障

強度近視では、眼球の形状変化により、眼圧を調整する部分(隅角)も引き伸ばされます。この変化が、緑内障の発症リスクを高めるのです。

緑内障は視神経を徐々に傷つけ、視野狭窄を引き起こします。怖いのは、初期症状がほとんどないことであり、気づいたときには進行していることも少なくありません。

黄斑変性

強度近視では、網膜の中心部分である黄斑部にも負担がかかります。その結果、黄斑部に異常な血管が発生したり(近視性脈絡膜新生血管)、黄斑部が引っ張られて変形したり(近視性牽引黄斑症候群)するのです。これらの変化は、中心視力の低下や物がゆがんで見える症状を引き起こします。

ここまで取り上げた合併症は、いずれも深刻な視力低下や失明につながる可能性があります。しかし、悲観する必要はありません。

定期的な眼科検診を受けることが、何よりも大切です。特に40歳を過ぎたら、症状がなくても年に1回は眼底検査を受けましょう。

眼球突出と強度近視の関係性を確認しましょう

強度近視と眼球突出は密接に関連し、見た目や視力の問題だけでなく、網膜剥離や緑内障、黄斑変性などの深刻な合併症のリスクも高めます。

しかし、定期的な眼科検診と適切な管理により、多くの問題を予防または早期に発見することが可能です。

目の健康は生活の質に直結する重要な要素です。気になる症状があれば、躊躇せずに専門医に相談しましょう。

当院では、眼窩減圧術などにより出目修正を行なっております。そのほか、ダウンタイムの少ない治療方法も提供していますので、眼球突出でお悩みの場合は、当院までお気軽にご相談ください。

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