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バセドウ病で片頭痛(偏頭痛)が起こる?要因や対処法を解説
バセドウ病患者にとって、片頭痛(偏頭痛)が起こると身体の不調について、悩みが深まるものです。
片頭痛(偏頭痛)が起こる要因はで様々で、適切な対応が求められます。そこで、本記事では、バセドウ病の方で片頭痛(偏頭痛)にお悩みの方に、対処法を解説します。
ぜひ参考にして、片頭痛(偏頭痛)に対処していきましょう。
そもそも片頭痛(偏頭痛)とは?
頭の片側に強い痛みが生じる一次性頭痛の一種です。片頭痛の主な症状は、次のようなものが挙げられます。
- 強い拍動性の頭痛
- 吐き気や嘔吐
- 光や音に対する過敏症
- 視覚障害(閃輝暗点など)
片頭痛の正確な原因は完全には解明されていませんが、遺伝的要因や脳内の神経伝達物質の異常、血管の収縮・拡張などが関与していると考えられています。
日本人の10人に1人は片頭痛の経験があるとされています。
バセドウ病で片頭痛(偏頭痛)が起こる要因
ここからは、バセドウ病で片頭痛(偏頭痛)が起こる要因をご紹介します。
低マグネシウム血症
低マグネシウム血症は、筋肉の痙れんなどを引き起こす場合があります。 また、長期的な低マグネシウム状態は、骨粗鬆症や心疾患、糖尿病のリスク上昇にもつ繋がります。
バセドウ病患者には、低マグネシウム血症に起因する片頭痛を経験する人もいます。
甲状腺ホルモンの過剰が引き金となり、脳内の神経伝達物質の異常や血管の収縮・拡張に影響を及ぼすことで、片頭痛発作が誘発される可能性があるのです。
したがって、バセドウ病の患者さんでは、定期的な血液検査によりマグネシウム値のモニタリングが重要です。
ビタミンB2を身体が欲するとき
バセドウ病では、しばしばビタミンB2の代謝異常が認められます。ビタミンB2は、神経伝達物質の合成や血管機能の調節に重要な役割を果たしています。
ビタミンB2の欠乏は、脳内の神経活動の異常を引き起こし、血管の収縮・拡張のバランスを乱すことで、片頭痛発作の誘発に繋がる可能性が考えられています。
また、ビタミンB2は酸化ストレスを抑制する作用も持っているため、その不足は炎症反応の亢進にも関与する場合があります。
可逆性脳血管攣縮症候群
可逆性脳血管攣縮(れんしゅく)症候群(RCVS)は、一過性の脳血管の収縮と拡張を特徴とする疾患です。
突然の激しい頭痛(いわゆる雷鳴頭痛)が特徴的です。この頭痛は数秒から数分ほど継続し、期間としては1〜3週間続くこともあります。
また、女性に多く、男女比は約1:2となっています。RCVS患者のなかには、バセドウ病などの自己免疫性甲状腺疾患を合併していることもあります。
症状が進行するとバセドウ病の甲状腺ホルモンの過剰産生により、脳血管の機能異常が引き起こされることもあるでしょう。
ANCA関連脳血管炎
ANCA関連脳血管炎は、抗好中球細胞質抗体(ANCA)が関与する血管炎の一種です。この疾患では、小血管の壊死性炎症が引き起こされ、脳梗塞や脳出血などの中枢神経系の障害が生じます。
ANCA関連血管炎の患者においてもバセドウ病などの自己免疫性甲状腺疾患を合併している場合があります。
バセドウ病の方で片頭痛(偏頭痛)が起きたときの対処方法
バセドウ病の方で片頭痛(偏頭痛)が起きた時は、速やかに医療機関を受診しましょう。自己判断せずに医師の指示に従ってください。その後、症状と向き合いながら対処していきましょう。
大切なのは、バセドウ病の症状をしっかりコントロールすることです。抗甲状腺薬の適切な投与により、甲状腺ホルモンの過剰を抑えることが重要です。
甲状腺ホルモンの過剰は、脳血管の機能異常を引き起こし、それが片頭痛発作のトリガーになる場合があるからです。
また、ビタミンB2の補充も有効な対策の1つです。先述のとおり、バセドウ病ではビタミンB2の代謝異常が起こることがあり、 ビタミンB2の不足は片頭痛の発症に関与するからです。
さらに、ストレス管理や生活習慣の改善など、総合的なアプローチも重要でしょう。バセドウ病の方は医療機関と連携しながら、自身の症状に合わせた対処法を見つけていくことが大切です。
例えば、ストレスを溜め込まないよう、瞑想やヨガなどのリラックス法を取り入れるのもいいでしょう。また、睡眠や食事、運動など、生活リズムを整えることも片頭痛予防に繋がります。
バセドウ病の方で片頭痛(偏頭痛)が起きたときは、まずは甲状腺機能の管理から始め、ビタミンB2の補充やストレス管理など、総合的な対策を講じることが大切です。
医療機関と協力しながら、自分に合った対処法を見つけていくことをおすすめします。
片頭痛(偏頭痛)に注意しましょう
バセドウ病の方で片頭痛(偏頭痛)が起きると、何かと辛い症状に見舞われます。偏頭痛が起こるのは、身体の不調のサインですので医療機関を受診して、適切な対処が必要です。
また、片頭痛(偏頭痛)が起こらないように日常生活の過ごし方にも注意してみてください。
なお、片頭痛(偏頭痛)の影響でバセドウ病の症状の1つである眼球突出の悪化も考えられます。
当院では、眼窩減圧術などにより出目修正を行なっております。
その他、ダウンタイムの少ない治療方法も提供していますので、眼球突出でお悩みの場合は、当院までお気軽にご相談ください。