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バセドウ病のアイソトープ治療は後悔する?注意点や後悔しないためのポイントを解説

「バセドウ病でアイソトープ治療を検討しているけれど不安…」など、お悩みの方はいないでしょうか。

バセドウ病の治療方法の1つであるアイソトープ治療は、手術のような痛みを伴わない治療方法です。

しかし、正しく理解しておかないとアイソトープ治療を選択して後悔することもあるでしょう。

そこで、本記事では、バセドウ病のアイソトープ治療の選択で後悔しないように、治療方法について詳しく解説していきます。

目次

バセドウ病の治療法

まずはバセドウ病の治療法を簡潔にまとめました。

治療法概要適応
薬物療法抗甲状腺薬を服用して甲状腺ホルモンの過剰な産生を抑える多くの場合、まずはこの治療法から始める 薬の副作用が強い場合や長期的な内服が困難な場合は他の治療法を検討
手術療法甲状腺の大部分を切除して甲状腺ホルモンの過剰分泌を抑える腫れが大きい人 妊娠を希望する人薬物療法が効かない人
アイソトープ治療放射性ヨウ素を内服して甲状腺の機能を破壊する手術療法ほど侵襲的ではない短期的な治療効果が期待できるが、甲状腺機能低下症のリスクがある

上表のように、適応できる患者においても特徴が異なります。

参考:バセドウ病治療 ガイドライン2019

アイソトープ治療の詳細

ここからは、アイソトープ治療を詳しく解説していきます。

アイソトープ治療の仕組み

アイソトープ治療は、バセドウ病の治療法のなかでも特に注目されている方法です。この治療の特徴は、放射性ヨウ素を体内に取り入れることで甲状腺の機能を抑制する点です。

放射性ヨウ素は、甲状腺に選択的に集まる性質を持っているため、甲状腺に集まった放射線が甲状腺の細胞を破壊し、ホルモンの過剰分泌を抑えることができるのです。

この治療法は、薬物療法の副作用が気になる患者さんや、早期の治癒を望む患者さんに適しています。治療は外来で受けられ、効果も確実で費用も比較的安価です。

参考:甲状腺疾患:診断と治療の進歩

参考:バセドウ病の 3 大治療 その2 

適応と禁忌

適応となるのは、薬物療法で副作用が出た患者さんや再発した患者さん、手術後に再発した患者さんなどです。一方で妊婦や授乳婦、18歳未満の小児は禁忌となります。

妊婦や授乳婦への投与は、放射性物質が胎児や乳児に影響を及ぼす可能性があるため避けられています。

また、18歳未満の小児への投与も、成長への影響が懸念されるため慎重な検討が必要です。ただし、薬物療法で重篤な副作用が出た小児患者さんなどは、専門医の判断の下で投与が検討されることもあります。

参考:バセドウ病の 3 大治療 その2 

治療の流れ

アイソトープ治療の流れは、専門医の診察を受け、甲状腺への放射性物質の取り込み率を測定することから始まります。この結果をもとに適切な投与量が決められます。

次に患者は外来で放射性ヨウ素のカプセルを服用します。このカプセルは1回の服用で治療が完了するため、手間がかかりません。ただし、治療前後は一定期間、ヨウ素の多い食事や薬の使用を控える必要があります。

また、治療後は定期的に血液検査を行い、甲状腺機能の回復状況を確認します。場合によっては、追加の治療が必要になることもあります。

このように、アイソトープ治療は簡単で短期間の治療が可能です。ただし、治療後の経過観察が重要です。専門医の指示に従い、適切な管理を受けることが大切です。

参考:バセドウ病 アイソトープ治療 Q&A

アイソトープ治療の注意点

アイソトープ治療にはいくつかがの注意点があります。

  • 甲状腺機能低下症のリスク
  • 放射線被ばくの懸念
  • 妊娠や授乳への影響

治療後は一定期間、ヨウ素の多い食事や薬の使用を控える必要があります。これは、過剰なヨウ素摂取が甲状腺機能低下症のリスクを高めるためです。

また、アイソトープ治療では放射線被ばくが伴います。尿や汗などから放射性物質が発生する可能性があるので、治療後数日間は入浴を避けたり家族と別のトイレを使用したりしてください。

特に妊娠中や授乳期の方は、胎児や乳児への影響が心配されるため、慎重な対応が必要です。

これらの注意点に留意しながら、専門医の指示に従って治療を進めることが大切です。アイソトープ治療は簡単で短期間の治療が可能ですが、適切な管理を受けることが不可欠です。

参考:アイソトープ治療を受ける患者様へ

アイソトープ治療で後悔しないためのポイント

アイソトープ治療では、一部の患者が後悔するケースがあります。その主な理由は、治療後の甲状腺機能低下症の発症や放射線被ばくによる健康への影響への不安などです。

そのため、アイソトープ治療を選択する際は、自分に合った医療機関を見つけることが重要です。

例えば、専門医のいる病院や大規模な病院で治療を受けることで、適切な検査と管理のもと、安心して治療を受けられます。また、治療前後の経過観察も欠かせません。

さらに、治療後の甲状腺機能低下症への対応も考えておく必要があります。甲状腺ホルモン剤の補充療法が必要な場合があるため、医師と十分に相談しましょう。

アイソトープ治療は、手術に比べて低侵襲で効果が得られる利点がありますが、慎重な対応が必要です。

自分に合った医療機関を見つけ、治療前後の経過観察を怠らず、医師と良好なコミュニケーションを保つことが、後悔のない治療に繋がるでしょう。

アイソトープ治療の理解を深めていきましょう

バセドウ病の治療方法として、近年注目されているのがアイソトープ治療です。手術を受けずに治療する方法で、患者の体へのダメージも少ないです。

しかし、治療前後には注意点もあり、その点からアイソトープ治療を選んで後悔する患者もいるでしょう。

アイソトープ治療を受けて後悔しないためにも注意点を事前に把握し、自分に合う病院で治療することが大事です。

バセドウ病の治療がうまく進まないと、症状の1つである眼球突出の悪化も懸念されます。

当院では、眼窩減圧術などにより出目修正を行なっております。そのほか、ダウンタイムの少ない治療方法も提供していますので、眼球突出でお悩みの場合は、当院までお気軽にご相談ください。

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