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バセドウ病は遺伝する?予防や対策を解説

「家族がバセドウ病だと遺伝する?」

「バセドウ病の予防はできる?」

このようなお悩みを持っている方に、バセドウ病の遺伝について解説します。また、日常生活でもできる予防や対策もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

そもそもバセドウ病とは?

バセドウ病は、自己免疫疾患の一種で、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることによって特徴付けられます。この病気では、免疫システムが誤って自分自身の体を攻撃し、甲状腺を刺激する物質を生成します。

この物質、TSH受容体抗体は、甲状腺のTSH受容体に結合し、甲状腺ホルモンの分泌を促進します​​。

参考:甲状腺検査の最近の進歩―抗TSH受容体抗体をめぐって

また、バセドウ病の主な症状には、甲状腺の腫れ、動悸、食欲増加、体重減少、下痢、手の震え、眼球の突出などがあります。これらの症状は甲状腺ホルモンの過剰分泌によるもので、新陳代謝の活発化により引き起こされます。

さまざまな症状から医師は甲状腺ホルモンの値を測定する血液検査や、甲状腺への超音波検査を行い、診断を下します​​​​。

参考:甲状腺機能亢進症・機能低下症

バセドウ病の発症メカニズムは、甲状腺を刺激する自己抗体の生成に起因します。これらの抗体は、通常、身体を守るために機能しますが、バセドウ病では甲状腺を過剰に刺激し、結果的に甲状腺ホルモンが過剰に産生されます。発症の原因は完全には分かっていません。

バセドウ病と遺伝

バセドウ病の発症には遺伝的要因が関与しています。家族でバセドウ病を患った人がいると、一般人に比べてバセドウ病になるリスクが20~40倍高まるといわれています。

参考:バセドウ病

これは、バセドウ病になりやすい体質が家族内で遺伝しているためと考えられます。特に、母親がバセドウ病である場合、娘がバセドウ病になる確率は通常の6〜10倍程度と報告されています。しかし、環境要因も発症に影響を与えるため、遺伝的要因だけがバセドウ病の発症を決定するわけではありません​​​​。

参考:バセドウ病とは-原因や治療について

遺伝的リスクを減らす予防と対策

少しでもバセドウ病の遺伝的リスクを減らすための予防と対策をご紹介します。

日常生活での予防や対策

バセドウ病の完全な予防法は確立されていませんが、いくつかの生活習慣の改善によりリスクを低減することが可能です。特に重要なのは、ストレスの管理と健康的な生活習慣の維持です。

ストレスは自己免疫疾患の発症や悪化に影響を与える可能性があるため、リラクゼーション技法や趣味、適度な運動によるストレス軽減が推奨されます。さらに、禁煙は甲状腺疾患のリスクを減らすためにも重要です​​。

参考:バセドウ病

早期発見と治療の重要性

バセドウ病の早期発見と治療は、症状の進行を遅らせ、より良い治療成果を得るために不可欠です。甲状腺ホルモンの異常が疑われる場合、医師による診断が必要です。医師は血液検査や甲状腺の超音波検査を通じて診断を行い、適切な治療法を提案します​​​​。

もしかかってしまったら治療法を守る

バセドウ病の治療には、薬物療法や放射性ヨウ素内用療法などがあります。治療は症状や個人の健康状態に応じて異なりますが、医師の指示に従い、治療を適切に続けることが重要です。治療計画の遵守は、症状の管理と再発の防止に役立ちます​​。

参考:バセドウ病の外科治療

参考:セドウ病 アイソトープ治療 Q&A

参考:バセドウ病の薬物療法

バセドウ病にかかったとき日常生活での注意点

バセドウ病の日常生活においては、甲状腺機能亢進の時期に激しい運動を避けることが推奨されます。これらは甲状腺状態に影響を与える可能性があり、症状を悪化させる恐れがあるからです​​。

参考:甲状腺ホルモン不応症

バセドウ病を正しく知り対処するために

家族がバセドウ病になると「自分も罹患するのでは?」と不安になるものです。そこで、バセドウ病に対して正しく知り、対策するための方法をご紹介します。

医療機関や専門家へ相談する

バセドウ病の管理と治療には、内分泌科や甲状腺専門の医師の専門知識が必要です。専門家は、症状の管理、治療オプションの提供、および患者とその家族へ正確な情報を提供してくれます。

そのため、患者やその家族は、症状や治療計画についての疑問や懸念を専門医と共有し、適切な情報とサポートを受けることが可能です。

コミュニティに参加する

インターネット上やその他の媒体、さらには医療団体など、バセドウ病に関する情報やサポートを提供する多くのリソースが存在します。

医療情報サイト、健康関連のフォーラム、ソーシャルメディアグループなどがあり、患者や家族が経験を共有し、相互にサポートする場となっています。

これらのコミュニティは、病気に関する知識の向上、経験談の共有、精神的サポートを提供する重要な手段です。ただし、情報やサポートの内容が正しいかどうかを精査することも大切です。

間違った情報に流されないように、信頼できるかどうかを判断しましょう。基本的には医療機関や公的機関が発する情報やサポートを選んでください。

患者の支援団体を探す

国内には日本甲状腺学会など、甲状腺疾患に特化した患者支援団体が存在します。これらの団体は、患者とその家族に対して教育、サポート、そして時には財政的支援を提供してくれます。

また、地域の医療提供者や病院、市町村の健康部門などから、これらの団体に関する情報を得ることも可能です。家族や自分自身がバセドウ病について理解を深め、正しく向き合うために利用してみてください。

参考:一般社団法人 日本甲状腺学会

バセドウ病の遺伝について理解を深めよう

バセドウ病は家族に罹患者がいると遺伝する可能性が高まります。ただし、家族がバセドウ病だからといっても自分がかかるわけではありません。家族がバセドウ病になると、何かと不安になりますが、日ごろから予防や対策を進めることが大事です。

仮に罹患しても医師などの指示に従って治療を続けていきましょう。なお、当院では、バセドウ病眼症状に悩んでいる方に、内科的サポートである元ステロイドパルス療法など、ダウンタイムが少ない治療を提供しています。

バセドウ病に罹患し、眼球突出などにお悩みの場合は、当院にご相談ください。

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