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バセドウ病眼症の横顔への影響とは?眼球突出が生み出す特徴的な外見について
目の周りの変化に悩んでいませんか?
バセドウ病眼症による眼球突出は、外見だけでなく心にも大きな影響を与えます。しかし、適切な治療法があることをご存知でしょうか。
本記事では、バセドウ病眼症の主要症状や横顔への影響、患者さんの心理的変化、そして効果的な治療法につい解説します。
バセドウ病眼症の主要症状
バセドウ病眼症の主要症状は、眼球突出が最も特徴的です。この症状は患者さんの外見を大きく変え、生活の質に影響を与えます。
バセドウ病では、自己免疫反応により眼窩内の組織に炎症が起こります。その結果、眼球を支える筋肉や脂肪組織が腫れ上がり、眼窩内の圧力が高まるのです。この圧力に押されて、眼球が前方へ押し出されます。まるでスイカの種を指で押し出すような感じです。
眼球突出の程度は、患者によってさまざまです。軽度の場合は気づきにくいこともありますが、重度になると見た目にも明らかです。測定には、眼球突出計という特殊な器具を使います。これは、眼窩の骨の縁から角膜の頂点までの距離を測るものです。
通常、この距離は20mm以下とされています。21mm以上になると眼球突出と診断されます。ただし、人種や個人差もあるので、一概には言えません。両眼の差が2mm以上ある場合も要注意です。
横顔から見るバセドウ病眼症の特徴
バセドウ病眼症の特徴は、横顔を見ると一目瞭然です。正常な眼球位置と比べると、その違いは歴然としています。
健康な人の横顔を見ると、眼球は眼窩の中にすっぽりと収まっています。上まぶたと下まぶたが眼球を優しく包み込んでいる感じです。眉毛の下あたりから、なだらかな曲線を描いて頬へといます繋がっています。
一方、バセドウ病眼症の患者さんの横顔は、眼球が前方に飛び出しているのが特徴的です。びっくりしたような表情に見えることもあります。眼球突出が進むと、目が閉じにくくなることもあります。
眼球突出が横顔に与える影響として、顔の輪郭が変わってしまう点が挙げられます。正面から見ても目立ちますが、横顔ではより顕著です。眼球が前に出ているため、鼻筋との間に不自然な隙間ができます。これが、独特の横顔を作り出すのです。
さらに、上眼瞼後退という症状も加わると、より特徴的な顔立ちになります。上眼瞼後退とは、上まぶたが通常より上がってしまう状態です。これにより、白目の部分が普段より多く見えるようになります。驚いたような、あるいは怒ったような表情に見えることもあるでしょう。
上眼瞼後退と眼球突出が組み合わさると、その効果は倍増します。横顔を見ると、目が異常に大きく開いているように見えます。
これらの特徴は、患者の外見を大きく変えてしまいます。自分の顔が変わってしまったと感じる方も多いでしょう。
横顔の変化が患者に与える心理的影響
バセドウ病眼症による横顔の変化は、患者の心に深い影響を与えます。容姿の変化は自己イメージを大きく揺るがし、社会生活にも支障をきたすことがあります。
多くの患者は、鏡に映る自分の姿に戸惑いを覚えます。「これが本当に自分なのか」と、自己認識の混乱に陥ることも珍しくありません。目の突出や上まぶたの後退は、顔の印象を大きく変えてしまいます。それまで慣れ親しんだ自分の顔が失われたような喪失感を抱く方もいます。
自己イメージの低下は、自信の喪失にも繋がります。外見の変化に悩み、人前に出るのを避けるようになる患者さんも少なくありません。これは、社会生活に大きな影響を及ぼします。仕事や学業、人間関係にまで支障が出てしまうのです。
例えば、仕事面では、顧客との対面を避けたり、会議での発言を控えたりする傾向が見られます。学生の場合は、授業への出席をためらったり、友人との交流を減らしたりすることがあります。これらは、本来の能力を発揮する機会を失うことにもなりかねません。
また、周囲の反応も患者さんの心理に影響を与えます。「目つきが怖い」「怒っているように見える」といった誤解を受けることもあります。このような誤解は、患者さんの孤立感をさらに深めてしまいます。
恋愛や結婚にも影響が及ぶことがあります。外見の変化に自信を失い、新しい出会いを避けてしまう方もいます。既婚者の場合も、パートナーとの関係に不安を感じることがあります。
しかし、適切な治療を受ければ、症状は改善します。横顔の変化も、多くの場合、元に戻ります。それに伴い、心理的な問題も解消されていくのです。
横顔の改善を目指した治療法
バセドウ病眼症による横顔の変化は、適切な治療で改善できます。眼窩減圧術と上眼瞼後退修正術で改善が可能です。
眼窩減圧術は、眼球突出を改善する手術です。眼窩の骨を一部削り、眼球を後方に戻します。まるで、狭い部屋を広げるようなイメージでしょう。この手術により、眼球の位置が正常に近づきます。
手術後は、目の周りの腫れが気になるかもしれません。しかし、時間とともに落ち着いていきます。
一方、上眼瞼後退修正術は、上がりすぎた上まぶたを下げる手術です。これにより、驚いたような表情が改善され、目つきが穏やかになり、自然な表情を取り戻せるのです。
この手術は、眼窩減圧術と同時に行うこともあります。両方の手術を組み合わせることで、より自然な目元を取り戻すことが可能です。
ただし、これらの手術には適切な時期があります。炎症が落ち着いてから行うのが一般的です。早すぎる手術は、効果が限定的になる可能性があります。
また、全ての患者さんに手術が必要というわけではありません。症状の程度や患者さんの希望に応じて、治療法を選択します。専門医との十分な相談が大切です。
これらの治療法により、多くの患者さんが自信を取り戻しています。横顔の改善は、単なる見た目の問題ではありません。患者さんの人生を大きく変える可能性を秘めているのです。
眼球突出と横顔に注意してみましょう
バセドウ病眼症による眼球突出は、横顔の変化を通じて患者さんの生活に大きな影響を与えます。しかし、早期発見と適切な治療により、多くの場合改善が可能です。
日々の生活の中で、自分や周囲の人の横顔に注意を向けてみましょう。気になる変化があれば、躊躇せず専門医に相談することが大切です。眼窩減圧術や上眼瞼後退修正術などの治療法により、多くの患者さんが自信を取り戻しています。
なお、当院では、眼窩減圧術などにより出目修正を行なっております。そのほか、ダウンタイムの少ない治療方法も提供していますので、眼球突出でお悩みの場合は、当院までお気軽にご相談ください。