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子供の眼球突出の原因は?症状や治療方法を解説

子供の健やかな成長は、親にとっての喜びであり願いでもあります。

しかし、時には思いがけない病気やケガをしてしまうこともあるでしょう。

たとえば、「眼球突出」は日常生活に支障がでたり外見に特徴が現れたりします。

眼球が通常より突出した状態は見た目の違和感はもちろん、重篤な場合には視力障害を招く危険性もあります。

そこで、本記事では小児の眼球突出について症状や原因、検査、治療、予防方法を詳しく解説します。

目次

子供の眼球突出とは

子供の眼球突出とは、大人の場合と眼球が押し出されている状態です。

代表的な症状としては、眼球の突出による外観の変化や、重度の場合には視力低下を招くことがあります。

眼球突出の診断は、眼窩外縁と角膜との距離を測定します。

正常値は白人で20㎜、黒人で22㎜となっていますので、それ以上の結果となると眼球突出と診断されるでしょう、

代表的な症状ですが、まず外観の変化があげられます。

眼球が異常に突出することで、白目が大きく見えたり、まぶたの開き具合が大きくなったりするので、顔つきが通常とは異なってしまいます。

このため、子供の精神面にも影響を及ぼす可能性があるのです。

重度の眼球突出では、角膜や視神経への圧迫によって視力低下を招くケースもあるのです。

子供に多い眼球突出の原因

 小児の眼球突出の原因は、大きく先天性要因と後天的な要因の2つに分けられます。

先天性要因で起こりやすい眼球突出ですが、代表的なものとしてバセドウ病があります。

これは甲状腺の自己免疫疾患で、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで眼球突出などを引き起こします。

生まれつきこの病気を持っている子供は、成長期になると眼球突出が顕在化するリスクが高いのです。  

後天的な要因では、事故や怪我による眼球への外傷が挙げられます。

特に子供の場合、遊びながらの転倒やスポーツ中の事故などで眼球に衝撃が加わるケースが少なくありません。

この外傷が要因となって、眼球突出を発症することがあるのです。

参考:日本眼科学会

子供の眼球突出の検査

子供の眼球突出の検査では大人と違った配慮がなされています。

検査は子供の健康と安全を守るために非常に重要であり、特別な配慮が必要とされます。

具体的には、CT検査やMRI検査などが主に行われますが、これらの検査手順においても子供特有の配慮が施されています。

子供のCT検査

CT検査において重要なのは、放射線被ばくのリスクを最小限に抑えることです。

子供の体は成長過程にあるため、成人に比べて放射線による影響を受けやすいとされています。

そのため、医師や技師は撮影範囲を限定し、必要最低限の線量で検査を行うことを心がけています。

また、低線量CTの技術進歩により、以前よりも少ない放射線量で必要な診断情報を得られるようになっているのも大きな進歩です。

参考:MSDマニュアル プロフェッショナル版

子供のMRI検査

MRI検査では、機器の特性上、閉所恐怖症を引き起こす可能性があります。

特に子供たちは、狭く閉ざされた空間に長時間静止していることに大きなストレスを感じることがあります。

これを軽減するために、小児用のMRI検査機は通常よりも開口部が広く、装置自体も短いカプセル型を採用しています。

さらに、検査中に安定して静止するために、必要に応じて安全な麻酔を使用して患者さんを眠らせることもあります。

小児の眼球突出の検査は、ただ単に技術的な側面だけでなく、子供たちの心理的な安心感を確保するための配慮も非常に重要です。

これらの検査を通じて、適切な診断と治療が行われることが、子供たちの健康な未来につながるのです。 

参考:MSDマニュアル プロフェッショナル版

参考:MSDマニュアル 家庭版

小児の眼球突出に対する治療

 小児の眼球突出への治療法として、まず内科的治療が挙げられます。

たとえば、原因が甲状腺の疾患である場合、甲状腺ホルモン制御薬の投与によって症状の進行を抑えられます。

しかし、眼球突出が高度な状態だと、薬物治療のみでは限界があります

そこで、外科的治療として眼窩骨切術で対応することもあるでしょう。

これは眼窩を拡張することで、圧迫されている眼球、眼筋、視神経への物理的ストレスを軽減する手術です。

子供の場合、成長が不完全な時期に行うことが多いので、骨の発育への影響に留意が必要です。

また、術後の経過観察を欠かさずに行うことが大切です。

子供の眼球突出を予防するために

子供の眼球突出を未然に防ぐには、食生活と運動習慣の改善が必要です。

食生活面では、バランスの取れた食事を心がけることが大切です。

特にカルシウムやビタミンAを豊富に含む食材を取り入れましょう。

カルシウムは骨や軟骨の成長に必要で、ビタミンAは角膜や結膜など眼の健康維持に役立ちます。

緑黄色野菜や乳製品、魚介類をバランスよく食べることをおすすめします。

運動習慣では、屋外で汗をかく遊びを日常的に取り入れることが予防につながります。

その際、眼への直接的な衝撃は避ける必要があります。

楽しみながら体を動かすことが大切です。

参考:厚生労働省

参考:農林水産省

子供の眼球突出には注意しましょう

眼球突出を放置すると、最悪の場合には失明につながる恐れもある深刻な症状です。

しかし、適切な治療と生活習慣の改善により、症状の進行を防ぐことが可能です。

食生活の改善や運動習慣の見直しなど、日頃の予防策が大切です。

また、定期的な眼科検診も欠かさずに受けましょう。

なお、当院では眼窩減圧術などによる出目修正を行っております。

そのほか、ダウンタイムが少ない治療方法もご提案が可能です。

眼球突出でお悩みの場合は、当院までお気軽にご相談ください。

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