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直腸がん手術後の再発予防!最新の治療法やフォローアップなども解説
直腸がんの手術を乗り越えた後も、再発の不安は尽きないものです。
「本当に大丈夫なのだろうか」「何か対策はないのだろうか」そんな思いを抱えている方も多いでしょう。
しかし、直腸がんの再発予防には、さまざまな方法があります。適切な治療と定期的な検査、そして生活習慣の改善で、再発のリスクを大きく減らすことができるのです。
本記事では、直腸がんの再発リスクや最新の予防法、定期検査の重要性について解説します。
直腸がんの再発リスクとは
直腸がんの再発率は決して低くありません。ステージⅢの場合、約30%の方が5年以内に再発を経験します。
再発率はステージによって大きく異なります。ステージⅠでは約5%、ステージⅡで15%程度です。がんが進行するほど、再発のリスクが高まるのです。早期発見・早期治療の重要性がここにあります。
直腸がんが再発しやすい部位には特徴があります。肝臓と肺が最も多く、次いで局所(骨盤内)での再発が見られます。結腸がんと比べると、直腸がんは局所再発のリスクが高いのが特徴的です。
局所再発が多い理由は、直腸の解剖学的な位置にあります。骨盤の狭い空間にあるため、手術で完全に取り切ることが難しいのです。そのため、手術後の慎重な経過観察が欠かせません。再発のリスクは手術後5年以内が最も高くなります。この期間は特に注意が必要です。
直腸がん手術後の標準的な再発予防法
直腸がん手術後の再発予防には、術後補助化学療法があります。この治療法は、目に見えない小さながん細胞を退治する効果があります。特にステージⅢの患者に効果が期待できる治療です。
術後補助化学療法は、通常6カ月間続けます。この期間を守ることで、十分な再発予防効果が得られるのです。患者の状態によっては3カ月に短縮する場合もあります。
使用する薬剤は主に2種類あります。1つは「FOLFOX療法」です。フルオロウラシルとレボホリナートカルシウム、オキサリプラチンを組み合わせて使います。もう1つは「XELOX療法」で、カペシタビンとオキサリプラチンを使用します。
FOLFOX療法は2週間に1回の通院で点滴を行います。一方、XELOX療法は3週間に1回の通院です。薬の飲み方や点滴の方法は、それぞれ異なります。
最新の再発予防
直腸がんの再発予防は、進化しています。最新の技術や治療法を活用することで、再発のリスクを大幅に減らせる可能性があります。
リキッドバイオプシーは、その代表格です。血液検査だけで、がん細胞のDNAを見つけ出せるのです。手術後も定期的に検査を行えば、目に見えない微小ながんの存在を早期に発見できます。
免疫療法も注目を集めています。がん細胞を攻撃する免疫細胞の力を高める治療法です。直腸がんでも効果が期待されており、再発予防への応用が進んでいます。
個別化医療も重要です。患者さん一人ひとりのがんの特徴を詳しく調べ、最適な治療法を選びます。遺伝子検査などを駆使して、再発のリスクを正確に予測できるようになりました。
これらの新しい方法を組み合わせることで、再発予防の精度が飛躍的に向上しています。
定期的なフォローアップの重要性
直腸がん手術後のフォローアップは、再発を早期に発見し適切に対応するために欠かせません。定期的な検査で、小さな変化も見逃さないようにしましょう。
推奨されるフォローアップスケジュールは、手術後2〜3年までは3か月ごとの受診です。その後は6か月ごとの検診に移行します。この期間は再発のリスクが高いため、慎重な経過観察が必要なのです。
検査内容は多岐にわたります。血液検査では腫瘍マーカーをチェックし、CT検査で肝臓や肺への転移を調べます。大腸内視鏡検査も定期的に行い、局所再発や新たな腫瘍の有無を確認します。
これらの検査には、それぞれ大切な意義があります。血液検査は体への負担が少なく、頻繁に行えるのがメリットです。CT検査は体内の状態を詳しく把握できます。大腸内視鏡検査は、直接目で見て確認できる唯一の方法です。
再発を早期に発見できれば、治療の選択肢が広がります。手術や放射線療法、新たな薬物療法など、状況に応じた対応が可能になるのです。
直腸がんの再発に気をつけましょう
直腸がんの再発予防は、医療と患者自身の努力の両輪で成り立ちます。定期的な検査や最新の治療法を活用しつつ、日々の生活習慣にも気を配ることが大切です。
再発のリスクは決して低くありませんが、適切な対策を講じることで軽減できます。医療スタッフと協力し、前向きな姿勢で治療に臨むことが、最大の予防策となるのです。