「気になる事があれば話してみませんか?」小さな心配も、安心につながる一歩です。無理な勧誘などは一切ございませんので、がん治療でお困りの方はお電話またはLINEでお気軽に当院にお問合せ下さいませ。
放射線ホルミシス効果による健康への良い影響とは?
「ホルミシス効果」とは、大量に用いると人体に害が及んでしまうものでも、微量を適切に使用すれば、体内の細胞を活性化させ、健康への良い効果を発揮するという現象のことです。
温泉やサウナの利用、日光浴、運動、マッサージなどが身近な例です。やりすぎは健康に悪影響ですが、正しく行えば健康・美容効果が高まりますよね。
主に医療現場で用いられる「放射線」もその一つです。
原子力発電所の事故や、大量に浴びることで健康被害が発生するといった情報からあまり良い印象を持っていない方も多いかもしれません。
しかし、私たちは日常生活でも「自然放射線」と呼ばれる微量の放射線を浴びているのです。また、適切な量の放射線であれば、健康の促進や病気の予防に良い影響を及ぼすことも、多くの研究から提唱されています。
本記事では、放射線が及ぼす人体への良い効果や、ホルミシス効果による健康への良い影響を解説していきます。
放射線ホルミシス効果の概要
「放射線ホルミシス」の概念は、1980年にアメリカのトーマス・ラッキー博士によって提唱されました。「ホルミシス」の名称は、ギリシャ語の「ホルメイン(刺激する)」に由来しており、「ホルモン」と同じ語源です。
実際に低線量の放射線であれば、ホルモンの分泌促進や免疫機能の向上効果も研究により明らかになってきているようです。
また、微量の放射線を浴びることで細胞を活性化させ、DNAの修復も促進します。
安全な放射線量の基準
一般的に、放射線を浴びても100ミリシーベルト以下であれば人体への悪影響はないとされています(100ミリシーベルトの放射線を浴びるとがんでの死亡率が0.5%上昇するといわれています)。
放射線量の目安として、日本における平均的な自然放射線量は、年間約2.1ミリシーベルトです。
そのほか、医療現場で行われるCTスキャンの放射線量は1回で6.0ミリシーベルト、健康診断などで行われる胸のX線撮影1回による放射線量は0.05ミリシーベルトです。
低線量放射線ホルミシス効果がもたらす良い影響について
放射線ホルミシス効果は、病気や身体・精神症状の改善にも役立てられています。
以下では代表的な例をご紹介します。
アンチエイジング効果
体内で活性酸素が増えると細胞が傷つき、老化を促進してしまいます。日常のストレスや紫外線、大気汚染や喫煙なども活性酸素が過剰になる原因の一つです。
放射線ホルミシス効果で体内の活性酸素のバランスを保つことで、肌の新陳代謝をアップさせ、肌荒れや肌のシワ、シミ、たるみの改善ができます。
放射性物質「ラドン」の効果
「ラドン」とは、ラジウム鉱石が崩壊した時に発生する放射性物質です。
(原子力発電の燃料である「ウラン」が、放射線を出しながら「ラジウム」→「ラドン」と変化していきます)。
ラドンは気体であり、呼吸で体内に取り込まれたとしても、またすぐに呼気として吐き出されるため、放射線が体内に留まることはありません。
湯治で知られる「ラドン温泉(ラジウム温泉)」は、生体活性作用が強く、この微量の放射線が新陳代謝の促進や、神経痛などの病気を改善する効果があるといわれています。
入浴、飲泉の効果は他にも様々で、自律神経失調症、精神疲労、喘息、慢性気管支炎、皮膚疾患、筋肉疲労など、幅広い効果が期待できるようです。
また、1992年の岡山大学の研究では、ラジウム温泉で有名な鳥取県の三朝温泉地区の住民のがん死亡率が、全国の約半分であったことがわかっています。
がんの抑制・進行予防効果
低量の放射線照射でがんの転移や体内での増殖・肥大を抑制する効果が期待されています。
癌治療での放射線は、高線量の放射線を直接病巣に当て「がんを殺す」目的で用いられます。しかし、低線量放射線を少ない頻度で照射することで、治療効果が格段に上がったという研究結果もあるようです。これは、微量の放射線を浴びることで、がんの抑制遺伝子であるP53遺伝子が活性化したことが要因としてあげられるでしょう。
効果を得るためには、浴びる以外にも(温泉などに)浸かる、飲む、吸引するなどの方法もあります。
まとめ
今回は、放射線ホルミシス効果の人体への良い影響について解説しました。
ホルミシス効果は、がんや糖尿病、高血圧の予防も期待できるという意見がある一方で、喫煙や食事などの生活習慣もふまえて考えなければならないという意見もあります。
また、現在では、ホルミシス効果を謳った様々な商品やサービスも販売されていますが、医師と相談の上取り入れることをおすすめします。
放射線ホルミシス効果は、現在でも多くの研究者が様々な研究を行っています。はっきりとした定説はないものの、今後もさらなる効果や良い影響が期待されるのではないでしょうか?
【参考資料】
【参考文献】